2020年は株式相場にとって激動の一年でした。
コロナウィルスの影響により2020年2月に推移していた日経平均株価24,000円圏内での株価は、3月19日には16,358.19円の安値をつけました。まさにリーマンショック以降の急下落となり、世間では「コロナショック」と呼ばれ、市場関係者を驚かせました。
無理もないですね、わずか2週間で30%以上の下落でしたので。
当時、コロナウィルスは得体の知れないモノであり、緊急事態宣言による外出禁止や飲食店の短縮営業など、人の移動が制限されてしまいましたので、今後の経済がどうなるのか不透明要素が非常に多くありました。全世界がパンデミック状態となり、まさにSF映画のような「人類🆚ウィルス」の戦いとなりました。
しかし、その後、株式市場には復活の兆しが現れ、6月上旬にはコロナショック前の水準の24,000円に近い水準まで株価を戻します(厳密には、6月9日時点で23,185円なので、コロナ前の水準に完全には戻しておりません)。
この短期間での株価の反発には、私自身驚きました。
そして、11月に入り、株価は急騰。一気にコロナ前の水準を超え、11月10日にはついに25,000円を上抜けました。さらに、年末にかけて株価は追い討ちをかけるように上昇し、昨年の高値は27,602.52円をつけております。
なぜ、このように日経平均株価は反発したのでしょうか?
主な要因は下記の4つであると考えます。
- 世界各国の利下げ政策により、資金がジャブジャブ状態に
アメリカの金融政策を行うFOMCを筆頭に、世界各国が経済活動を活性化させるため、金利の引き下げを行いました。それにより、体力のある会社などは、低金利で資金を調達することができ、設備投資や本業以外に資金の使い道がなく、株式市場に資金が流入しました。 - 米大統領選挙の不透明感の後退
当初、トランプが勝つのかバイデンが勝つのか分からず、米大統領選挙に対する不透明感が強く、積極的に「買い」が入りづらい相場でしたが、11月以降に大きく日経平均株価が上昇した要因は、この大統領選挙に大体の決着が着いたからと言えます。 - コロナの影響によって生まれた、新たなテーマ「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の台頭
人との接触を避けるため、「非接触」の分野に注目が集まりました。具体例としては、企業のリモートワークの導入・オンラインショッピング・非接触型決済・オンライン診療・オンライン学習などの分野が躍進し、それに関連する企業の株価は大きく上昇しました。まさに、「巣篭もり銘柄」と言われるものですね。 - ワクチン開発期待
現状、まだ有効性などが明らかになっていないものがありますが、ファイザー・モデルナ・アストラゼネカなどから有効性の高いワクチンの開発がされています。ワクチンが普及すれば、コロナウィルスによる人の制限が解消され、経済が通常状態に戻ると考えられています。
2021年は、どんな相場になるの?
2021年も引き続き、低金利状態・ワクチン開発期待などから株式市場には大きく資金が流入すると考えます。
個人的な予想ではありますが、ずばり、日経平均株価は、
24,000円〜30,000円
で推移すると予想します。
また、今年の注目テーマとしては、昨年に引き続きDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)になるでしょう。
*カーボンゼロ・・・企業や家庭から出る二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスを減らし、森林による吸収分などと相殺して実質的な排出量をゼロにすること。
グリーン成長戦略に位置づけられ、国策として様々な政策が取られると思いますので、これに関連する企業などは恩恵を受けることになるでしょう。
DX・GXの詳細については、別記事で細かく取り上げる予定ですので、そちらをご参考にしてください。