「証券会社てどんな会社?」の第二部になります。
こちらのPart2では、証券会社に就職活動を考えている方へ向けて、どんな人が向いているのか、証券会社に勤務するうえで持っておくべき資格・スキルなどをご紹介します。
前回記事をまだ読んでない人は、下記をご参照してください。
就職活動で、「証券会社について知りたい」と思っている方へ。 現役証券マンが、証券会社どんな会社なのか、その内情について執筆します。 当テーマについてはPart1、2の二部構成になります。 1.証券会社[…]
1.証券マンのホンネ
証券会社と聞くと、「ブラック企業」を連想する人も多いのではないでしょうか?
予算達成に向けて数字を詰めなければいけかったり、できないと上司からこっぴどく怒られ、数字ができるまで帰れなかったりなど、厳しいイメージがあると思われがちです。
就職先が決まり希望と期待に満ち溢れている新入社員は、自分の意見が反映される仕事をしたい、高い給料を貰ってビシッとスーツを着こなしてかっこいいビジネスマンになりたいという夢を誰しもが描くと思います。
しかし、いざ入社すると「思った仕事内容と違う!!」とギャップを抱き、そのまま辞めてしまう人も少なくはありません。私の同僚も、当初想像していた仕事内容と違うという理由で短期間で辞めてしまった人がいます。そういったギャップを埋めるために企業説明会や先輩社員への質問の場が設けられていると思いますが、実際には、そういった場で質問をしてもなかなかホンネが聞けないことも多いです。
1-1.本当にブラックなの?
はっきり言います。証券会社は「ブラック企業」ではありません。
確かに、予算達成に向けて数字を詰めなければいけません。しかし、営利企業である以上、これは証券会社に限らずどこの会社も同じであると思われます。以前は、自分の予算が達成するまで帰れないことも多々あったと思いますが、現在は労働基準法の厳格化により、就労時間については厳しく管理されていますので、ある一定時間になったら仕事を終えて帰らなければいけないのです。一方、限られた時間内で結果を出すことが求められるので、そういった面から考えると、以前よりも計画性や効率性は非常に大切です。
実際、「数字を詰める」という文化は今でも残っており、成果が出ない時に上司からこっぴどく怒られることもあります。
私自身、精神的にきついと感じることもありますが、どれもこれも理由があって上司から怒られるのです。理不尽に怒ってばかりくる上司の言うことは、聞き流しましょう。
1-2.自分の意見は反映されやすい?
証券会社は、直接金融であるため、発行体(主に国や企業)から引き受けた株式や債券については、お客様にしっかりと販売することが必要です。「募集物」と呼ばれることが多いですが、これがしっかり販売できなければ、発行体はその証券会社に引受を任せてはくれません。健全に「募集物」を発行体から買い手に繋ぐことが重要です。
しかし、この募集物の販売が、営業マンにとってなかなか大変になることもあります。買い手のニーズと合致する商品であれば、スムーズに販売できるのですが、逆になかなかニーズがない商品もありますので・・・。
現在は、以前のように会社から指定された商品のみをお客様に販売しなければいけないということはありません。自分で推奨銘柄などを決め、買うかどうかについてはお客様に選んでいただきます。いかに、推奨銘柄についてよく分析し、その銘柄が上昇してお客様に喜んでいただけるか。それが、お客様との信頼関係の構築と今後の取引の拡大に繋がります。
2.どんな人が向いている?
2-1.資格・スキルは必要か?
証券会社に入社する前に特に保有しておかなければいけない資格はありません。内定が出た後に、入社するまでに証券外務員の資格を取ったり、入社1年目の時に、保険の資格や内部管理者の資格を取ることはありますが、この資格がなければ入社できないということはないので安心してください。
ただ、証券会社に入社後は、その道のプロとして仕事をする必要がありますので、ある程度の資格を持っていた方が業務上有利になるかもしれません。
ご参考までに、保有しておいた方がいい資格やスキルをご紹介します。
②CFP
③証券アナリスト など
②日経新聞を素早く読む方法
③株式の銘柄・チャートなどの分析力
2-2.適正
これについては、あくまで私が考える適性です。個々人によって性格や特徴は様々なので一概には断言できません。
①自己成長をしたい方
証券会社は毎日変化するマーケットの中で、情報収集を繰り返します。運用に関する知識はもちろんのこと、世界の政治・経済、時事問題についてはかなり詳しくなります。
また、無形商品を取り扱いますので、他業種では得られない営業スキルが身につきます。証券会社のトップセールスであれば、どこの会社へいっても、営業においては通用するでしょう。
お客様から人生のアドバイスを聞ける点も証券会社ならではのこと。証券会社のお客様は、過去に成功を収めた個人のお客様や、企業オーナーなどが多いので貴重なお話を聞くことができます。若いうちにこのような接点を持てる職業は、他になかなかないのではないかと思います。
②負けず嫌いの方
証券会社は、各項目の達成率などによって、報酬が決まります。いわゆるボーナスの金額ですね。当たり前ですが、数字ができない人よりはできる人の方が、たくさんのボーナスを貰えます。評価基準は、成績だけではないですし、たくさんのお金を貰うことだけが仕事をする意義だとは思いませんが、「他人に負けたくない」と思う気持ちは、より自分を成長させると思います。
③ポジティブ思考の方
やっぱり、思うように仕事ができなかったりする時は落ち込みますよね。でも、大丈夫。寝て忘れましょう。ネガティブに考えるよりは、ポジティブ思考を持った方がいいです。マーケットは、日々変化するので、過去のことは引きずらずに、その変化に臨機応変に対応することが大切です。
④好奇心旺盛で探究心を持っている方
先ほどもお伝えしましたが、証券会社は日々変化するマーケットに身を委ねなければいけません。そのため、圧倒的な情報取集能力が必要となります。何事にも共通して言えるかもしれませんが、何かの情報を得るためには、まず「興味を持つ」ことが大切です。自分が気になった分野をとことん調べ、その分析をお客様や社内の方々へいかに上手に表現(アウトプット)するか。営業マンの力量は、全て情報量が鍵を握ると言っても過言ではありません。
3.証券会社に入社して良かったこと・悪かったこと
3-1.良かったこと
私が証券会社に入社して心の底から「良かった」と思えることが一つあります。
それは、自己成長できるという点です。私が考える「適正」の”自己成長をしたい方”の欄でも記述しましたが、証券マンは日々勉強が必要です。今の時代、インターネットの普及により誰しもが簡単に情報を入手できる時代となっています。そのため、プロとして仕事をする証券マンよりも、お客様の方が知識が豊富であるというケースも珍しくはありません。しかし、それでは対面型証券会社の必要性、コンサルティングの必要性は皆無となってしまいます。プロとして頼られるためにも、株式等の銘柄の他、あらゆる分野について自ずと勉強しますので、自分自身を成長させることができます。
また、「お客様から学ぶ」ことも多いです。先ほども記述した通り、証券マンは、過去に成功を収めた個人のお客様や企業オーナーと対話することができます。やはり、人生の先輩ということもあり、どのように今の地位まで上り詰めたのか、過去に苦しい時や壁にぶち当たった時にどのように対処してきたのか等、人生のノウハウを成功者から直に聞くことができますので、当然人間力が向上すると思います。
3-2.悪かったこと
たまに、思うように結果が出ず、予算が達成できなかった時には、会社に行きたくないなと思うこともあります。ただ、これは、証券会社に限らずおそらくどの会社でも同じであると思います。
精神的に疲れてしまった時には、私の場合は、ギターを弾くことや友人と飲みに行くことで、気持ちをリフレッシュさせまた明日から頑張ろうと開き直ります。もちろん、なぜできなかったかなどの自己分析や反省についても、しっかり行いますが・・・。
私が証券会社に入社して「悪かった」と思うことは上記のようなことではありません。
「時間がない」ことが私にとっての唯一の悩みです。
サラリーマンで、私が勤める会社の場合は、積極的にフレックスタイム制が活用されていないのも原因の一つかもしれないですが、情報収集などの時間も含めると、プライベートに費やす時間・趣味の時間を多く取れていません。隙間時間を上手に活用することが大切なのかもしれないのですが、私はそれが器用にできていないのです。
結果、基本的に平日は仕事のことばかり考え、土日に思いっきり遊ぶといった行動になっています。
このブログを始めたのも、仕事以外の何かに没頭し、平日の時間を有意義に活用するための第一歩として始めてみました。ブログを上手に使いながら、趣味のギターに費やす時間を増やしていければと思います。
4.まとめ
今回は二部構成になりましたが、証券会社に入社を希望する就活生にとって、少しでも参考になればと思い、当記事を執筆しました。
もっと詳細を知りたいという方は、なんでもお答えしますので、お気軽にお問い合わせください。
就職活動は人生の一大イベントで大変だと思いますが、頑張ってください。
希望に満ち溢れた活気のある社員を、当社でもお待ちしております。一緒に働きましょう!!